MOTHERのひろば 大阪梅田ロフトに行ってきた

更新日: 2024年9月19日
公開日: 2021年10月28日
MOTHERのひろば 梅田ロフト

名作RPG「MOTHERシリーズ」のリアルイベント「MOTHERのひろば」に行ってきました。

今回のMOTHERプロジェクトで販売されているMOTHERグッズはほぼすべて購入している「結構なMOTHERファン」の私にとっては待ちに待った関西でのイベント開催だ。(世界中にいるMOTHERファンの熱量は上を見だすときりがないので、ここでは敢えて「結構な」を付けさせて頂く。)

7月に東京の渋谷PARCOで開催されていた際は遠方でコロナ禍ということもあり訪問はできませんでしたが、この度ついに関西でも開催されることになったので今回はその時の模様をお届けする。

イベント概要

  • 【日程】2021年10月21日~11月9日 午前11時~午後8時(12月6日は午後6時まで)
  • 【会場】梅田ロフト6F文具売場

JR大阪駅に到着

JR大阪駅 中央北口
JR大阪駅 中央北口

梅田に来るのは、以前にご紹介した「大阪・中崎町にある『エレメカ研究所』で昭和レトロを堪能してきたぜ」の記事で訪問したとき以来だ。

「MOTHERのひろば」が開催されている梅田ロフトは、ここJR大阪駅から徒歩で10分ほどの場所にある。

関西圏以外の人の為に補足しておくと、大阪駅と梅田はほぼ同義であり、JR大阪駅を中心とする一帯のエリアを梅田と呼ぶ。大阪駅前でタクシーに乗り込んだ観光客が「梅田までお願いします」と言ってしまい、運転手に「ここ梅田ですけど…」と返され気まずい雰囲気が流れてしまうというのは半ばお約束となっているので、遠方から来る人は注意してほしい。

当日は緊急事態宣言明け最初の週末ということもあり、駅周辺ではビジネスマンや買い物客に加えて観光客と思われる人もちらほら見受けられ、かつての賑わいも徐々に取り戻しつつあるといった印象を受けた。

梅田ロフトへ向かう前に、今回も例のごとく私が梅田に来たときはほぼ毎回訪問する行列のできるパン屋さん「ROUTE271」で惣菜パンを購入し、大阪ステーションシティ内の無料休憩スペース「風の広場」でうめきたの景色を眺めなら腹ごしらえを済ました後に現地へ向かった。

いざ梅田ロフトへ

梅田LOFT
梅田LOFT

JR大阪駅から歩いて10分、若者やカップルで溢れかえった茶屋町を心なしか肩身の狭い気分で通り抜けながら目的地である「梅田ロフト」に到着した。

入口では早速「MOTHERのひろば」のイベント販促用タペストリーがお出迎えしてくれた。この時点で今回のイベントへの期待で一気に気分が高揚してしまい、写真を撮るのに夢中で気づいたら入口の時点で3分ほど時間を費やしてしまっていたが、一見何の変哲もない商業施設の前を何度も往復しながら夢中で写真を撮っている姿は、傍から見れば少々不気味な光景だったかもしれない。

MOTHERのひろば 梅田LOFTタペストリー

しかもこのタペストリー、よく見るとしっかりと今回のイベントの開催日や、開催地である梅田ロフトのロゴが書かれていた。

些細なことかもしれないが、東京のイベントの使い回しではなく、しっかりと開催地の地名が記されているというのは、地元のMOTHERファンとしては「MOTHERが自分たちの街にやってきた」という実感があり、率直にいって嬉しい気持ちになる。

ドラゴンクエスト×ロフト グッズキャラバン 2021

当日は別のフロアでも多数のイベントが開催されており、1Fでは「ドラゴンクエスト×ロフト グッズキャラバン 2021」が開催されていた。

The Entity Shop Dead by Daylight in LOFT
The Entity Shop Dead by Daylight in LOFT

また5Fでは「The Entity Shop Dead by Daylight in LOFT」が開催されており

スーパーロボット大戦OG展
スーパーロボット大戦OG展

そのお隣では「スーパーロボット大戦OG展」も開催されていた。

念願の「MOTHERのひろば」に到着

施設内のエレベーターを登っていくと、聞き覚えのあるBGMとともにMOTHER2第2の都市「ツーソン」にあるヌスット広場とその周辺の巨大マップが見えてきた。

発売当時のMOTHERシリーズはお世辞にもヒット作品とは言い難く、後にスマブラシリーズへの参戦でネスやリュカなど一部キャラクターの知名度は向上したものの、ゲーム自体をプレイしたことがあるという人は他の人気RPGと比べると決して多くはなく、つい数年前まではMOTHERのイベントなどほぼないに等しかった為、こんな大規模イベントが、しかも関西で開催されること自体がもう感無量だ。

ふと入口付近を見ると見覚えのある立て看板が。

実際のゲーム内のヌスット広場の入口付近にもある立て看板を再現したものだが、MOTHERのひろばのイベントが公式でアナウンスされて以降、ネタバレ防止の意味でこのイベントの情報は極力見ないようにしていたため、この演出はかなり意表を突かれた。フォントも下手にデフォルメされることなく、ゲーム内のドット絵のフォントをそのまま再現しているあたりもポイントが高い。何気に今回のイベントの中で個人的に気に入った演出の中でもトップクラスだった。

その横では去年発売された「Pollyanna」と、今回発売されたばかりの「Pollyanna2」が展示・販売されていた。

Pollyannaは既に購入済みで、こちらのPollyanna2も当然購入予定だが、店頭で内容をチラッと見てみるとMOTHER3のアートディレクターを務めた今川伸浩さんのデザインしたドット絵のイラストがとてもオシャレで可愛かった。

今川さんは今回のMOTHERプロジェクト用に新規イラストをいくつか描き下ろしているが、個人的にはそれらのイラストを用いたグッズをもっと商品化してほしい。これらの新イラストは懐かしさの中にも新しさを感じさせてくれる洗練されたデザインになっており、ゲーム内に登場する既存のドット絵とはまた違った魅力が詰まっているので単なる挿絵で終わるには非常に惜しいように思う。これを機に、ほぼ日の人気シリーズである「やさしいタオル」や「永久紙袋」を今川さんデザインで商品化、なんてことになれば喜ぶファンも多いに違いない。

そしてPollyannaのコーナーの右側にはサマーズのリゾートビーチが広がっていた。

ここにマジックケーキのワゴンあたりがあれば最高だったが、こちらの一角に置いてあったのはそれっぽいヤシの木のみで、他のコーナーと比べると少しばかし質素な印象だった。

ハッピーハッピー村

さて、こちらは今回のイベントの中でもかなり拘っていると思われるコーナーのひとつ「ハッピーハッピー村」だが、とりあえず色々と情報量が多い。

ハッピーハッピー村のあおい牛

まず最初に目に止まったのは、見た瞬間「おまえおったんけ~!」と思わず言いたくなってしまうブルーブルーに染められてしまった「ただのウシ」だ。

当時のMOTHER2ファンも、発売から四半世紀以上経ってまさかこんな形でこのウシを拝めるなんて誰も想像しなかっただろう。こいつがこんな形でここにいること自体が驚きで、それでいて「あー!」とついつい笑みがこぼれてしまう絶妙なチョイスだ。

誰もがこいつを見た瞬間「間違いない、ここはハッピーハッピー村だ」と確信しただろう。

ハッピーハッピー村の「無人販売所」

「ただのウシ」の背後には、ほぼ日ストアでも販売されている「HappyHappyえはがき」が陳列されていた。こちらの商品はゲーム中で町中にいるNPCに半ば強制的に寄付を迫られ、寄付をすると貰える「えはがき」を商品化したものだ。尚、こちらの絵ハガキは3枚で550円(税込み)なので1枚あたりおよそ183円ということになるが、ゲーム内の「えはがき」が1ドルの寄付で1枚貰えることを考えると、当時の為替レートを考えても少しばかしか割高のようにも感じる。

その隣には「うみたてたまご」と「バナナ」が陳列されていた。こちらはゲーム内にも登場する「無人販売所」で売られている商品と同じ品揃えになっているが、この謎の林檎は一体何なんだろうか。マザーで林檎といえば真っ先に思い浮かぶのは「ちえのリンゴ」だが、他のブースでもちょくちょく同じ林檎が置かれているのを見かけたので実際のところはスタッフが何気なく置いたもので特に深い意味はないのだろう。言うまでもないが、これらの商品はゲームのワンシーンを再現した単なる展示物なので、間違ってもこれを持ってロフトのレジに並ぶなんてことはしないように注意して頂きたい。

無人販売所の注意書き

そしてこちらの無人販売所のテーブルの上をよく見るとこのような注意書きが。

ふと横に目をやると、「おまえの良心は痛むだろうな」の男が木陰からこちらを覗いている。矢印のところにはビデオカメラが仕込まれていて、店内入口に設置されているモニターに「無人販売所」の映像がリアルタイムで映し出されるようになっている。

こちらもゲーム内のワンシーンを再現した演出のひとつだが、うみたてたまごやバナナは単なる展示物なので盗む人は(たぶん)いないだろうが、絵ハガキに関しては実際に商品として販売されているため、結果的にこの男の存在が梅田ロフトの万引Gメンとして機能しているとも言える。

場所を移動してこちらでは客が自由にメッセージカードを書いて貼り付けることができるコーナーが設けられていた。もちろん私もメッセージを残していったが、どのカードかはこの場では伏せておくことにする。

また「MOTHERのおみせ」のときと同様、今回も「MOTHERのひろば」と書かれたオリジナルスタンプを押せるようになっていた。

ストイッククラブ入口
ストイッククラブ入口

さて、MOTHERのひろばのスペースの奥に目をやると何やら区切られた一角が。

こちらのコーナーは実際のゲーム内にもある「ストイッククラブ」を再現したものだ。ゲーム内と同様に受付でメンバーズカードを提示すると中に入れるのだが、受付に立っている店員さんの格好が普通にLOFTのスタッフシャツ姿なのはファンとしては少し興醒めしてしまう。

この時は不覚にもメンバーズカードを自宅に忘れてしまったので中に入ることができなかった。イベント期間終了までにもう一度訪問する予定なので、詳細については後ほどこちらの記事で追記という形で報告することにする。

記事の冒頭でもお伝えした通り、こちらのイベントは梅田ロフトにて2021年11月9日まで開催しているので、気になる方はおとなもこどももおねーさんも是非一度足を運んでみてほしい。

2021年11月7日追記: 2回目訪問

その後、家にあったストイックメンバーズカードを持って梅田ロフトを再訪した。

梅田LOFT 1階エスカレーター
2021年10月22日撮影
梅田LOFT 1階エスカレーター
2021年11月6日

1Fエスカレーターのディスプレイスペースでは、1回目の訪問時は1Fで開催されていた「ドラゴンクエスト×ロフト グッズキャラバン 2021」の関係の展示がされていたが、2回目の訪問時はMOTHERのひろば関連の展示がされていた。このデジタルサイネージは「MOTHERのおみせ」の時にも設置されていた。

メッセージカードコーナー( 2021年11月6日 撮影)
メッセージカードコーナー( 2021年11月6日 撮影)

1回目の訪問時はイベント開催2日目ということもありメッセージカードも数えるほどしか貼り出されていなかったが、2回目の訪問時は壁全面に敷き詰めるように貼り出されていた。中には自作のアイロンビーズを貼り付けている人もいてこの壁全面がMOTHER愛で溢れていた。

さて肝心のストイッククラブだが、残念ながら撮影禁止のため中をお見せすることはできないが、何かこうとても哲学的で?エントロピーが増幅しているような?そんなモノを感じたが、帰りには揚げパンと台湾ドーナツというカロリー爆弾を買い食いするというストイックさとは無縁な意識の低い行いをしてしまったことを付け加えておく。